
平成28年(2016年)11月の改正年金機能強化法の成立により、
老齢年金を受け取るために必要であった年金保険料の最低納付済期間が、これまでの25年から10年に短縮されました。
これにより、新たに受給資格を得る方は64万人にも上ると言われています。
従来は、年金加入期間(保険料納付期間)が全体で原則25年以上なければ、年金は1円も貰えなかったのですが、今後は25年も支払っていないよっと思っていた方でも、既に貰える要件を満たしているかもしれないという事です。
この年金加入期間とは、【保険料納付済期間+保険料免除期間+カラ期間】の事を指すのですが、全部を足して10年あればOKという事になります。
今回の制度改正によって初めて受給資格を満たす方は、平成29年(2017年)8月に受給権が発生することになり、翌月の9月分からの年金を受け取ることができます。
ご自身の年金記録を把握することができる「ねんきん定期便」は、日本から海外発送も可能です。
*海外発送は一回の申請につき、一回限りの送付。
*日本年金機構のホームページから申請可。(電話受付不可)
ちなみに、平成29年度(2017年)の国民年金保険料は月々16,490円です。40年間保険料をキッチリ納めた場合に受け取れる今年の老齢基礎年金満額は779,300円なのですが、支払期間と受給額とを比較すると、下記のようになります。
【保険料納付期間が10年に満たない人はどうしたらいいの?】
過去5年間の未払い保険料を、遡って支払える後納制度というものがあります。(*免除期間除く)
この制度は、平成30年(2018年)9月までの間に支払うことが可能です。
後納制度とは別に追納制度というものもあり、これは、過去10年以内に受けた免除期間の保険料を今から支払うことができる制度です。
また、5年間長く65歳まで任意で保険料を支払う事もできます。
保険料納付期間が10年に満たない人や、年金額を少しでも増やしたい人は、これらの制度を利用し、これまで納付した保険料が無駄にならないように、ご自身の納付実績をしっかり確認して、対応しましょう。
いずれにしてもアメリカ、日本共に、公的年金だけでは老後に豊かな暮らしを実現する為のお金は確保できないと言われています。
老後資金を現役時代に自分で作っていくという事も、決して忘れないでください。公的年金だけに頼らなくても良いような貯蓄や収入の仕組みを、早いうちに確立していきたいものですね。
その他日本の公的年金についての詳細は、日本の年金事務所や市役所にご相談下さい。
【日本年金機構問合せ先】
国外からの受付電話番号:+81-3-6700-1165
ホームページ:http://www.nenkin.go.jp