FAFSAの申請について

アメリカの大学費用は日本と比べて高く、年々上がり続けているという事は、以前にもお伝えさせていただきましたが、アメリカには補助金などの制度も充実しており、今回はその代表とも言える「The Free Application for Federal Student Aid:通称FAFSA」について、ご紹介したいと思います。

FAFSAとは文字通り、連邦政府による大学費用の援助金を無料で申請できるシステムの事です。

申請書は、財政援助が必要な年度の前の10月1日から、教育省にオンラインで提出することが可能です。

例えば大学の在学が2018年7月1日から2019年6月30日の方は、FAFSA申請は2017年10月1日から2019年6月30日の間、いつでもFAFSAの申請ができます。しかし、提供可能な援助金には限りがあるため、申請時期に差し掛かったら、できるだけ早い時期に提出される事をお勧めします。また早期に申請することで、どのくらいの援助を受けられるのかを、大学からの入学通知を受け取る前に知る事もできます。これにより、ご家庭での金銭面における計画も立てやすくなり、その後の大学選びにも役に立つでしょう。

援助が毎年度必要な方は、毎年申請が必要です。また、このFAFSA以外にも、州や各大学が支援する援助プログラムなどもあります。それらを利用したい場合も、多くの場合でFAFSAの申請がまず必要です。それらの申請期間は、各プログラムによって異なりますので、慌てなくて済むよう、あらかじめどんなプログラムが使えるのか、申請期間はいつなのかなど、知っておくことが大切です。

 

 

【誰が申請できるか】

FAFSAに認められるには基本条件として、学生自身が有効なソーシャルセキュリティーナンバーを持つアメリカ市民またはグリーンカードを保持していることが条件です。

 

【申請方法】

専用の申請用紙でも申請は可能ですが、オンライン申請である方が、審査プロセスも短縮され、結果が早く出ます。希望の大学も10校まで記載が可能です。(*申請用紙を送付の場合は4校まで。)

申請には、銀行やインベストメントの記録などの他、最新のTAXファイルの情報が必要です。自身のTAXファイルの情報は、IRSのデータ検索ツール(DRT)から簡単に取得できるようになっています。(*TAXファイル後、情報が反映されるまでに1~2カ月ほどかかります。)このシステムは、手間を省くのにとても便利ですが、TAXファイルをMarried filing separatelyとして提出されているご家庭や、修正申告をされた場合などは利用することができません。

ご自身のご家庭が、FAFSAによる援助金が受け取れそうなのかどうか、事前にチェックできるWebサイトも多数あります。またFAFSAの援助金は、ご家庭での財政状況だけに限らず、学生自身の成績やスキルに基づき援助金が決定される場合もあります。ご自身で、所得が多いから無理なのでは?と思われる方でも、一度トライしてみる価値はあるかもしれませんね。

*弊社ではFAFSAに関する個人のご相談は受け付けておりません。

 

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