「オバマケア」という言葉を聞いたことがある方も、多いのではないでしょうか?
これは、アメリカ政府が決めた健康保険に関する法律のニックネームで、2014年以降、この法律によりアメリカの住民は、皆、健康保険に入らなければならないとされています。
日本で海外旅行保険・駐在保険に加入されてきた方であっても、この法律の対象となります。
アメリカに滞在するビザ保有者、グリーンカード保有者も、一度アメリカの健康保険の加入について、よくご検討ください。
アメリカの健康保険(オバマケア)の特徴
アメリカの健康保険は、日本の健康保険とは仕組みが大幅に違います。
健康保険(オバマケア)に入ると、どれくらい医療費を補償してくれるの?
日本の国民健康保険の場合、医療費の患者負担割合は、小学校入学前までは2割負担、それ以降〜69歳までは3割負担と年齢によって一律に決まっていますが、オバマケアの場合は、どれくらいのカバー率の保険を持ちたいのか、ご自身で選択することができます。
カバー率によってそれぞれのプランに名前が付いており、どのレベルのプランを選ぶかによって、毎月の保険料が異なります。
健康保険に入れば、どこの病院でも診てもらえるの?
アメリカでは、たとえ健康保険に加入したとしても、加入された健康保険がアメリカ全土全ての病院で適用されるわけではありません。適用される病院・されない病院は「ネットワーク」と呼ばれるグループによって、予め決まっています。
アメリカの健康保険には様々なNet Workが混在していますが、その主流になっているのは、HMO(Health Maintenance Organization)とPPO(Preferred Provider Organization)です。
PPO、HMOは、それぞれが医療機関と契約を結んで独自の保険システムを構築しており、PPOやHMOが構築したシステムを商品化して販売しているのが、「Kaiser」や「Blue Shield」といった保険会社です。
PPOとHMOの基本的な違いは何かというと、HMOは主治医を一人指定して、どの科にかかる場合も必ずその主治医を通して受診します。もし、その主治医以外の医師が必要な場合は、HMOのネットワーク内の医師なり病院なりを紹介してもらい受診します。
それに対し、PPOはどんな専門分野のドクターでも、ご自身が加入されている保険のネットワークの中であれば、自分で選べます。ただし、病院・医師の所に行く際は、ご自身で必ず電話やインターネット等からの情報で、加入されてる保険が適応になるのかどうかを事前確認する必要があります。
また、ネットワーク外であっても一部は保険が効くという特徴もあります。PPOもHMOもそれぞれ一長一短で、一概にどちらのシステムが優れているとは言い切れませんが、ご自身の住んでいる地域でのネットワークのカバー状況や、ご自身の受けたい治療、行きたい病院、そして月々の保険料などを比較して検討することをおすすめ致します。
健康保険の申請には個人を証明する書類が必要になったり、きちんと加入できるまでに時間がかかるケースが多々あります。余裕を持ってご相談ください。